娘がハイハイをするようになってから、初めて、芝生の上で遊んだ。
ひんやり冷たい緑の上で、もさもさの草を手で掴んでプチっと引っこ抜いて、
じっと見つめてから、お花の咲いてるほうへ這っていったり。
まあるい葉っぱたちを下から覗き込んだり。
気がついたらお膝が土でまっくろけ。
遊び疲れたので、ベビーカーに乗って噴水を見ていたら寝てしまい、
私はベンチに腰掛けて読書をしてると、
白の水玉ワンピースを来たおばあちゃんが隣に座った。
「べべ、かわいいね、お母さんはどこ?」と聞かれ、
「私の娘です」と言うと、不思議そうな顔をして、ずっと娘の寝顔を見てた。
むにゃむにゃ起きそうになると、
「哺乳瓶持ってきてないの?」と聞かれて、
「母乳なので...」と答えると、
「じゃあ、お母さんはどこ?」と返ってくる。
「私が母です」と言うと、そんなアホなという顔で、
「おうちから哺乳瓶持ってらっしゃい。
おむつかもしれないから、お母さんを呼んでらっしゃい」と言う。
私も白の水玉タンクトップを着てた。
娘も薄ピンクの水玉だった。
はたから見たら不思議な光景。
フランス人のおばあちゃんと、日本人の姉妹に間違われた親子。
私そんなに母親らしくないかな...
暑ーい日のへんてこな昼下がり。