2011/06/28

音楽の魔法


先日、久石譲さんのチャリティーコンサートに行ってきました。
パリで、まさか、あの曲たちを、オーケストラの生演奏で、聴けると思わなかった。
本当〜に、素晴らしかった...

開演ギリギリに到着して、やはりのんきなフランス人がぞろぞろ集まる中、
日本式に開演時間きっかりにコンサートはスタート。
まだみんな席に着いてないのに早すぎない?と思ったけど、ここはパリコレじゃない。
階段で順番を待ってる間に、とうとうナウシカの曲が流れ始めた。
よく知ってる。懐かしい音。本能的に涙が出てきた。
私が小さい頃から、よく聴いた曲。
小さいテレビでベータのビデオで見てた、ちょっぴり怖かった、映画の曲。
母の車のカセットテープから流れてた曲。
友達同士でスカートを肩から羽織ってマントにして、
「ユパさま!」とふざけて遊んでた頃の、幼い私が、どんどん蘇って来た。
数十年後に、パリで、まさか聴けるなんて。

もののけ姫や千と千尋、北野武監督の映画の曲など盛りだくさんの演奏。
そして私が一番好きな、ハウルの動く城の「人生のメリーゴーラウンド」。
一人で3回も映画館に観に行ったハウル。妊娠中も何度も繰り返し聴いてた曲。
何度聴いても、心をぎゅうっと掴まれて、苦しくなる音色。

そしてアンコールに流れた、もののけ姫の最後の曲...
画のラストシーンの、荒れ果てた大地に緑がぶわぁ〜っと広がっていく、あのシーンと共に。
私は、東日本大震災のあと、何度も何度もこのシーンを想像して、日本を祈った。
今回の震災も、この映画と重なる部分が多すぎて、だからきっとラストシーンも同じになると信じてる。
みんながそれを願ってひとつになった気がした。感動した。
震災の被災地の映像も流れた。

久石さんのピアノ演奏は、ひとつの鍵盤を叩く数秒の中に、ものすごい物語を秘めてる。
こんなに感動したコンサートって、今までになかった。
ピアノと指揮を行ったり来たりしてこなす姿も素晴らしかった。
フランス人のオーケストラで、フランス人の合唱団なのに、
久石さんの指揮は、魔法のステッキのように、一振りで国境を越えた彼の音楽の世界になってた。
英語で歌われるトトロも、ポニョも、ナウシカも、すごくよかった。
世界がひとつになった気がした。

久しぶりに聴いたオーケストラだったせいか、
音楽の波動って、心の底からぶるぶる何かを振るわせて、言葉では現せない強い振動が起こってた。
会場中が、みんな笑顔で、みんな愛でいっぱいになっていた。
温かい愛の波動でふわり包まれて、被災地に、世界中に、この魔法が伝わっていきますように。

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