何年か前に ベルリンに行った時、飲み終わったペットボトルや缶を返金してくれる回収機があって びっくりした。
おじいちゃん、子供たちが みんなこの機械にペットボトルを入れてるのを見た。
返金は たしか25cent〜50cent(30〜70円)くらい。
ペットボトルは、リサイクルじゃなく そのまま またリユースされるらしい。
だから、傷がついてるものもある。
ペットボトル回収機。
どうしてフランスや日本にないんだろう。
ドイツ、オランダ、ノルウェーなど ヨーロッパを中心に10カ国以上で行われてるみたいだけど。
もし 世界中にこんなのがあったら、
物乞いや路上生活をしてる人が 街中に落ちてるペットボトルを拾い集めて
少し豊かになるし、街もきれいになるのに。
半分以上は ゴミとなって消却か埋め立てられる。
半分がリサイクルされるとしても、そのために他のエネルギーが必要になる。
ペットボトルからペットボトルへ生まれ変われるのは、
なんと、100本に対して たった5本だけらしい...
先日、パリのファッションウィーク中、お仕事の用事で 某大手ショールームに行った。
まず 入るなり、記念品の固くて丈夫なビニールでできたトートバッグを配られて 断った。
中には 雑誌も入ってた。会場にたくさん捨ててあった。
次にネックレス。きっともらった人は 家に帰ってすぐに どうしようって思うようなもの。
聞いた話によると、それは1万円くらいするものだそう。
入場用のパスなんだけど、そこまでする必要が分からない。
望んでないのに渡される。残ったものは、どうなるんだろう...
会場外では、たくさんの種類の飲み物が無料でいただける 有名メーカーのスタンドがあって、
テーブルの上には 飲みかけのプラスチックコップやペットボトルが 捨ててあった。
きっと 喉が渇いてない人も、"タダだから"って もらって、ちょっとだけ飲んで ゴミになる。
そして、分別もなにもない ひとつのゴミ箱へ。
必要ないものが どんどんどんどん生み出されすぎてる。
汗水流して 高い出展料を払って出展した人たちのお金が、
必要じゃないものに変わって、捨てられていた。
このシステムはおかしいと思った。
モロッコのゴミ箱。
モロッコへ行った時、真っ暗なお店が多かった。
客が来ると、電気を付ける。
レジもレシートもないし、第一、 "もの" に値段がなかった。
その人が気に入る値段。お店の人と話し合って、納得した値段。
電気は節約するのに、ミントティーは出してくれる。
お店は暗いけど、人々はとっても温かい。
食べるものといったら、タジンかクスクス。喉が渇いたらミントティー。
シンプルな生活。
モロッコへ行って 何度も思ったこと。
"無駄がない"。"ゴミが出ない"。
レシートやビニール袋、スーパーの野菜のラッピング、商品や郵便物の過剰包装、
意味のない勧誘の手紙、通販のカタログ、さまざまな記念品、作られ過ぎてるエコバッグ...
そんなのなくたって 不自由なく生活できる。
日本でもどこでも 田舎に行けば こういう生活がある。
自然に近いところに 答えは絶対にある...