2009/03/13

「大地を守る会」


以前、スタイリストのフミヤくんに紹介してもらった、
30年以上前から有機農業にこだわり続ける「大地を守る会」が出版しているコンセプトブック、
大地を守る手帖 ”を読みました。
今の私に興味があること、というか知っておかなければいけない今の日本の農業の現状、
食品の生産過程に、とても衝撃を受けました。
美しい写真と優しい文章が、分かりやすく大地の畑へ案内してくれます。
この本は、「大地を守る会」という、有機農業による野菜・肉・加工食品宅配サービスの本なので、
その野菜や食品のつくられる過程が書かれていて、実際に手に取ってみないと分からないですが、
日本に住んでいたら 私もこのシステムを利用したいと思いました。

” 大地を守る会が発足したのは1975年ですが、きっかけは「複合汚染」(有吉佐和子著)という小説を読んだことでした。
この小説には、当時の日本の農業が大量に農薬や化学肥料を使用していたこと、その結果、収穫量は増えたけれど畑や田んぼには
ミミズもドジョウもいなくなり、ホタルを見ることもできなくなったことなどが書かれていました。農薬の使い過ぎで、
微生物や小動物が次々と死んでいたのですね。微生物や小動物に起きていることは、いずれ人間の世界にも起こる。
なんとかしなければという思いで、大地を守る会を始めました。
33年間やってきて、あらためて「共存」や「共生」という言葉の重みを感じています。
有機農業は、微生物やミミズとも共存しようというところから始まりました。
人間だけのエゴを押しつけず、消費者や生産者という自分だけの立場を押しつけず、
多様性を認め合う社会を作っていけば、きっとやさしさに満ちた平和な社会になるでしょう。”
(大地を守る会 会長 藤田和芳さんの ”あとがき” より)

” 食品ではない食品を食べている現代社会 ”...
その理由は、食のプロセスを見えなくして誰かに委託してしまったことの裏返し。
食品の問題が絶えない現代ですが、それは結局、つくられたプロセスが見えないまま、
パッケージとして世の中に出回ってしまうからです。
食への信頼感を取り戻すためには、消費者が安全への対価を支払って、
食のプロセスを見えるものにすること。
私たちが、安くて・簡単・いつでも・もっと、を望む限り、なくならない問題だと思います。

食品は、私たちの生命をつないでくれるもの。
食品の選び方こそが、環境、エコ、温暖化などの、地球の未来を大きく左右しています。
体にとっても、環境にとっても、動物にとっても、地球規模で おいしいこと、嬉しいことを
私もずっと心がけていきたいです。

8 件のコメント:

  1. 食の安全性、大切に考えられていらっしゃいますね。
    私も休会中なんですが、ここの宅配サービスを利用していました。
    箱を開けると、スーパーに売っているような鮮やかな色をした野菜はありません。
    全部に土が付き、大げさではなくほんとに大地の匂いがするんです。
    皮から葉まで安心して食べていましたよ^^

    一度、食の安全性について理解してしまうと、庶民の台所のようなスーパーに流通している食品に疑問が・・
    (庶民なので、利用せざるを得ないのですが、、、)
    このことを語ると、政治や流通まで話が飛び火しますのでここまで。。。

    フランスの食品の自給率は高いので、日本よりも安全そうな印象がありますが如何でしょうか?

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  2. わお!
    偶然にもカタログを取り寄せてこの冊子をよんでいたとこでした。
    子供がいると常に気を配らなきゃいけない問題だしね。

    ボンポワン楽しみだにゃ~。
    日本のshopでも購入できるのかしらん?

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  3. keikoさん
    フランスでは 小麦とか とうもろこしは自給率100%以上だと思いますが、
    野菜、果物はそうでもないみたいです。
    スーパーのぴっかぴかお野菜には だいたいスペイン産とかイタリア産とか書いてありますよ。
    農薬がついてるかついてないかの前に、スーパーの大ぶりな野菜って
    味がしないんですよね...すかすかなかんじで... 
    やっぱりBio野菜がいいですね。
    コストはかかるけど、その分 ちょっとで幸せになれる。おいしいから!

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  4. AI NICO KIHANAちゃん
    へえ!
    偶然!すごい!じゃあ、あいちゃんちにも配達されるんだ!?
    他にもいろいろ宅配サービスあるみたいだけど、
    大地〜は、なんか かわいいし、安心感あって いいですよね。

    日本のBonpointはどうなのかな?
    日本のお店とは会社が全然違うような気がするけど...
    なにか情報があったら教えます!

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  5. Yuiさん、初めてコメントします。
    Yuiさんのブログを拝見させていただくようになってから
    忘れかけていた、大切なこと、たくさん思い出させていただいてます。
    渡仏して、一年とちょっと、慣れない環境や育児など、忙しさに流され
    一番気をつけないといけない「食」の事を、一番簡単にしてしまっていたような気がします。
    これから、少しづつ、自分の出来る事から、変えていこうと思っています。
    気づかせてくれて、ありがとう。
    そして、これからどうぞ、よろしくお願いします。

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  6. yuiさんに頂いたこの本、私のお気に入りです。まず自分の生活をオーガニックに変えるだけでも、環境保全の為の第一歩、そんなことを気付かせてくれた本です。まずは自分の周りの第一歩からでいいんですよね。

    フランスのオーガニック野菜は結構外国産の物がありますよね。南国から運んできたものもあったりして。フランスはマンゴーが安いので、昔はよく食べてたのですが、最近は環境問題の面からも控えるようにしているんです。

    オーガニック食材なのに燃料を使って遠い国から運んでくる、それがちょっと引っかかるところです。個人的にはフランス産のものだけで良いんだけどなぁ。

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  7. akaruisoraさん
    コメントありがとうございます。
    渡仏して、1年なんですね、慣れるのに大変な時期ですね。
    お子様もいらっしゃるし...
    最近パリはオーガニックのスーパーがたくさん出来ていますし、
    MONOPRIXなどのスーパーでもBio製品が たくさん出てきています。
    みなさんが ちょっとずつでも気にしていると、それがいつかは大きな力になって
    地球の元気になるよう、私は祈っています。

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  8. shihoさん
    そう! オーガニック食材なのに燃料を使って遠い国から運ばれる...
    私も その問題をこの本で 始めて実感しました。
    CO²の排出量ですよね、ストップしてしまってもいいような気がしますが...
    やはり 私たちが求める限り、オカネになるんでしょうね。
    いくらオーガニックショップでも。笑
    政治が絡んでいるんでしょうね。

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