2012/09/29

太陽と冬の匂い


まだ9月の終わりなのに最低気温3℃のパリ。
朝一番の空気が澄んでておいしい。太陽と冬の匂い。
見上げると、お日さま色が透けた金色の葉っぱたち。
足下には、ざくざくと、役目を終えた枯葉たち。
うちの窓辺では、あさがおの種がたくさん穫れた。
巡る命を、一番感じる季節。
























2012/09/23

よろこびの連鎖


保育園の帰り道に通りかかるお花屋さん。
いつものように娘が立ち止まって、お花をくんくんしてると、
お店の中からお兄ちゃんが出てきた。
あ、触ってごめんなさい、って謝ろうとしたら、
娘の前にしゃがみ込んで、娘に小さなバラのブーケをどうぞって。
大事に大事に抱っこして持って帰って、食卓に飾った。
今度通る時は、merciを言いにいこう。

翌日、おうちのマンションの管理人のおばちゃんにBonjourを言おうと、
お掃除中のおばちゃんを見つけて、中庭の芝生に走っていった娘。
そっと見てたら、小さなパクレットを一輪摘んで、おばちゃんにどうぞって。
思わずその場がふわっと温かく笑顔で包まれた。

自分がされて嬉しかったことを、連鎖させていく。
喜びの連鎖。笑顔の連鎖。人から人へ。輪になって広がっていくといいな。

2012/09/21

ほんとのすがた


農家から届いた、Bioのにんじんたち。
袋から出すと、娘が一本とって、大事そうに抱えて眺めて遊んでる。
葉っぱつきのにんじんなんて、普通のスーパーじゃめったに売ってない。
今のこどもたちは、にんじんの葉っぱがどんなかたちか知ってるのかな。
こうやって、にんじんのそのままの姿に触れて、
ちゃんと葉も丸ごと感謝していただけるってありがたいこと。
窓辺に実った小さなトマトもそう。

娘が公園でよく拾う、ふわふわの羽根。
最初は、汚いから..と思ったけど、
あまりにも娘が目をきらきらさせて、そおっと手に乗せて、
包み込むように抱っこするので、そのまま見守るようになった。
「これは鳥さんの羽根だよ」って教えると「ぴよぴよ?」と言う。

ごくたまに食卓に並ぶ鶏肉を「これも鳥さんなのよ」と教えると、
「ぴよぴよ~、ぱくぱく。ぴよぴよ、もっとちょーだい」と言う。
いつもドキっとする。
そうだよ、これは鳥さん。
公園で拾う羽根の、種類は違うけど、おなじ生きもの。
あなたが両手で大事に抱えた羽根の持ち主。
いのちをありがとうって言おう。

2012/09/16

おべんとう

毎朝、お父さんが持っていくお弁当を羨ましそうにしてる娘。

日曜日、夫が娘を水族館と森へ連れて行ってくれたので、

はりきって(残りもので)詰めてあげた、お揃い弁当。


この日、私は産後はじめて、おうちで1日中ごろごろ。

娘の声がしないだけで、私にとっては家の中でも森の中のよう。笑

夕方、からっぽになったお弁当箱と共に帰ってきたふたりの笑顔が、

うんとくつろいだ私の心にじわっとしみ込んで、なんだかすごく嬉しかった。


娘といっしょに作ったお弁当。

大好物のおにぎりを編んであげたら大喜び!


2012/09/15

Frenchie Bar à Vins


ちょっと前に、ご縁があって出逢った素敵な場所。
予約を取るのに3ヶ月待ちというレストラン「Frenchie」が経営する、
お店の向かいにあるワインバー「Frenchie Bar à Vins」。

改装して広くなった昔のままの梁の残ったシンプルな店内と、
テーブルセッティングされてない気軽でラフなスタイル。
ここは予約がいらないので、思い立った日に行けるのが嬉しい。
カウンターにずらり並ぶのは、大好きなDu Pain et Des IdéesPain des amis
色とりどりの鮮やかなお料理たちは、見ているだけでもうっとり。
お皿の上で魔法にかかった質のよい食材たち。
おいしいナチュラルワイン片手に、高い椅子から足をぶらぶらさせながら、
気取らないおいしいをわくわく楽しめる、すてきなワインバー。
ビストロのほうにもいつか行ってみたいな。










Frenchie Bar à Vins
6 rue du Nil 75002 Paris
01 40 39 96 19
19:0023:00 土日休み 

2012/09/13

tomate


ようやく実った窓際の赤い宝石。
娘が待ちに待った、自分でお世話した大好物のミニトマト。
14粒が実り、赤くなったら自分でもぎとって、おいしそうに頬張っています。

家にやってきた頃はたったの20センチだったBioトマトの苗木。
すくすく成長してなんと1ヶ月くらいで、私の背を越して3メートルにまでなり、
初めて小さな青いトマトが産まれてから、さらに1ヶ月近く経ったある日、
「このトマトなかなか赤くならないねぇ」なんて話していた日の夜、
まるで聞いてたみたいに急いで黄色くなって、急スピードで赤く熟したかわいい子。






4月に蒔いたあさがおちゃんは、
7月から咲き始めたピンクの子たちに続いて、
少し遅れて夏の終わりにハッとするような真っ青な子たちが次々と。
葉や蔓が黄色く色褪せて、まわりで固い種をつけ始めても、
なおつぼみを産んで、毎朝の目覚めをわくわくさせてくれる。
もうかれこれ2ヶ月間、必ず毎朝1つか2つ、花を広げ、咲かない朝はない。
朝日とともに広がり、元気いっぱいの赤ちゃんのようにまっさらな真っ青が、
日が暮れるとともに、おばあちゃんのような紫色になり、萎れて閉じていく。
花の一生、巡る命を感じる窓辺。
また来年も、エネルギー与え合い、共に生活するのが楽しみ。

2012/09/09

みんないっしょ




とうとうスプーンを食べた、そろそろ19ヶ月になるうちの怪獣。
この9月から、娘は週3回午後のみ、Halte Garderie(保育園)に通い始めました。
今はまだ慣らし保育で、私も一緒に付き添いでの通園。
金髪や黒い肌のお友達に、かわいがられたり、突き飛ばされたりしながら、
はじめてのフランス語生活の中で戸惑う日々。

園で娘がよく突然言い放つ言葉。
「みんないっしょ!」
おやつの時間、外で遊ぶとき、お歌をうたうとき、いつも、みんないっしょ。
今までは「かあちゃん、いっしょ。とうたん、いっしょ。」の世界だったのが、
うんと世界が広がって、「みんな、いっしょ」になった。
「自分のものから、人と分け合う、そして、いっしょに楽しむということ、学んでいく」
と書いたことがあるけど、まさにそう。
そしてその言葉の中には、自分は孤独じゃないという、あたたかい安心感を感じる。
「みんないっしょ(だから寂しくない)」と、私から離れていく心の準備。
Garderieに通うようになってから、毎晩眠りながら、夢の中で泣くようになった。
夢の中で現実を整理して、無意識の部分で泣いて発散。バランスをとってる。
がんばれ、小さな怪獣ちゃん。

家の中ではすっかりおむつがとれて、なんでも自分でしたがる。
毎朝、大量の布おむつを洗う生活から突然のさよなら。洗濯ものがうんと減った。
今まで面倒くさいと思ったことはなかったけど、でもやっぱりありがたい。
帰宅すると、自分で靴と靴下を脱ぎ、おむつも脱いで、
「おしっこ、うんち、じぶんで~」と言って、自分でおまるでおトイレ。
自分で拭いて、自分でおまるをトイレに運ぶ。
私が手を貸すと、なんでも怒る。
イヤイヤ期は絶好調で、日々の中でいちばん多く言う言葉は、
「じぶんで~!」
「おとあの~!」
「いや!きらい!しない!ちがう!のんのん!」
もうすっかり自我が芽生え、私もお手上げ状態になることもたくさん。
そして、いたずらすると「ミナイヨ~」と自ら言ってくるので、バレバレ。笑

ある日、あまりにも聞き分けがなかったので、
はじめて、思わず娘のほっぺを叩いてしまった。
はっとして抱きしめて、何度も「ごめんね」と謝った。
だいぶ経って、またいつものようにイヤイヤ噴火するので、どうしようもなくて泣けてきた。
すると私を見て、今まで自分から謝ったことのなかった娘が
「かあちゃん、ごめん。ごめんね。」とすり寄ってきて、
泣きそうな顔で心配そうに、何度も何度も言ってくれた。
言葉って、「言いなさい」と教えられて覚わるんじゃなくて、
自分で体験して体感して身につけていく。
「ありがとうってちゃんと言いなさい」じゃなくて、
まず自分から、ありがとうを伝えること。
大人の世界もおなじこと。

私自身も母親が完璧ではないと気づいた10代の頃、
今まで背負っていた殻が割れて、世界がパ~っと広くなったことを思い出した。
そしたら自分のことがどんどんわかるようになって、
"母の中の私"ではなく"自分としての私"が見つかり、
自分らしさへの自信に繋がり、母をいたわる気持ちが芽生えていった。
きっと幼少のときからそれを何度も繰り返していて、また時世へと受け継いでいく。
今さらに、大切な時間を二人で紡いで、ますます絆を深める時間。
卒乳してから、その分、娘を抱きしめる時間が増えた。

仲直りのおやつは、
農家から届いた熟れ過ぎで潰れたレーヌクロードで
砂糖・卵・牛乳・バターなしのマクロビタルト。
タルト生地はお手伝いしてくれました。

2012/09/06

Ecosystem

大きな花束も嬉しいけど、娘が摘んでくれる小さな野花のブーケは、
やさしくて、もっともっと嬉しい。

そういえば最近、蜂がよく家の中に入ってくるな〜と思ってた。
実はここ数年、パリ市は公園や花壇の除草剤を蒔かなくなったため、
街にどんどん生態系が戻ってきているそう。
赤ちゃんが這う芝生、子供が摘む野花、蝶や蜂、みんなが住む世界。
そして食べものよりも大切な空気こそがオーガニックであるということは、なにより大事なこと。

アインシュタインの言葉
「蜂が消えたら、人類は4年後に滅亡する」

2012/09/02

手づくりドレッシング

ある日のお昼ごはんは、かぼちゃとさつまいものポタージュに、
魔法がかかった、いつものお野菜たっぷりプレート。

LA在住のお友達、モデルでnanamina boutiqueのオーナーのEmikoさんが、

ELLE mamanのウェブマガジンでレシピブログを新たにスタートしました!

ここで紹介されていたEmikoさん秘伝の万能ドレッシング、早速作ってみました。

これぞ求めていた味~♡ お野菜でも穀物にでもなんでもいけちゃう。

パリではオーガニックで納得のいくドレッシングがなくて困っていたので、

このレシピを元に、梅やごま油なんかも入れていろいろアレンジして、

無添加でBioの手作りドレッシング、これからは冷蔵庫に常備できそう。

娘も喜んで食べてくれます。ありがとう、Emikoさん♡


Emikoさん Blog→   http://emiko-paris.blogspot.fr/

ELLE maman Blog→  http://blogs.ellemaman.jp/emiko/

MiLK japon Blog→   http://milkjapon.com/blog/emiko/