2010/07/22

精白食品のこと。


甘いものが大好きな私ですが、妊娠してからは、今まで以上に気を使うようになりました。
もちろん、たまには市販のお菓子やパン屋さんで買ったものなども食べますが、
精製された白砂糖を何年も置いていない我が家では、普段のお料理やお菓子作りには、
未精白の砂糖、メープルシロップ、アガベシロップなどを使っています。
先日、パーティ続きで パティスリー並みの豪華なスイーツたちに目がくらんで
何日間か食べ続けたあと...案の定、体はだるく、寝起きが悪く、肩がこって、それから頭痛。
危険を感じて摂取をやめたら、やはりすぐに治りました。
以前もそんなことがあって、顔にできたニキビが半年くらい治らなかったこともありました。

上白糖やグラニュー糖などの白砂糖は、精製過程で亜鉛酸ガス・石灰・アンモニアなどの
化学物質を使用し、もともと持っていたビタミン、ミネラルなどの栄養素を削ぎ取って
糖分だけにし、カロリーのみの、栄養学的には欠陥食品の「化学製品」になるそうです。
それが体内に入ると、代謝の過程でビタミンB郡を大量に消費するので、
だるさや疲労感、むくみ、肩こり、貧血、イライラなどを招きます。
そして、体液が酸性に傾くため、それを中和しようと骨に蓄えられているカルシウムが溶け出し、
歯の問題や、骨粗しょう症の原因にもなるようです。
血糖値の急激な上下を招き、アドレナリンというホルモンが放出されて、
思考力が衰えたり、集中力がなくなったりもします。
それによって、現代の発作的な犯罪を招きやすい状況を作り出すとも言われています。

マクロビ的な視点から見ると、"極陰"の食材なので、体を冷やし、緩め、
逆に極陽のもの求めるため、振り幅が大きくなって体に負担が掛かるようになります。
マクロビオティック理論の創始者である桜沢如一さんの言葉を下にお借りします。

「一物全体」
自然にできた食物で人間に無駄なものは一切ありません。
大根の根っこだけ食べるのではなく、葉っぱも食べなければなりません。
両方食べることで栄養のバランスがとれるようになっているのです。
お米は玄米がもっとも栄養があるのです。スーパーでたくさん売っている精白米は
見た目はおいしそうですが、栄養分をせーんぶそぎ落とした残りカスみたいなものにすぎません。
「米が白い」と書いて「粕(カス)」と読むのはそのためです。
砂糖も精白した真っ白なものは、残りカスにすぎませんから、とってはダメです。
同じように野菜の皮も剥かずに全部食べることで人間に必要な栄養がとれるようになっています。

ところが、今はどこの家庭でも精白された米を食べ、
野菜の皮はキレイに剥いて料理をしております。
大根の葉っぱなんか見向きもされません。なんともったいなく無意味なことか!
農薬や化学肥料を使わない自然な天然の米や野菜は、精白したり皮を剥いたりしなくても
そのままおいしくいただけて、体の陰陽のバランス中庸に保つのにもいいのです。
大根の葉っぱもマクロビオティックの料理なら、たいへんおいしくいただけます。

大自然の恵みを余すところなく最大限に活用することが、「一物全体」ということなのです。

精白した砂糖の取りすぎは体を陰性過多にし、気力、集中力、記憶力などがどんどん低下します。
そして無気力な厭世的な人間を作り出していくのです。今は「ニート」とか呼ばれる働く気のない
若者が増えていますが、こんなのは母親が砂糖の入った甘いものばかり食べていて、
子供にも甘いお菓子ばかり与えていたからにちがいありません。

玄米粉とくるみのクッキーと、全粒粉とメープルシロップのオートミール・胡麻のマクロビクッキー。

白砂糖だけでなく、精白塩、白米、白パンなどの精白食品を主食とするよう推奨する現代栄養学。
うどん、パスタなども同じように精白され、ビタミンやミネラルがほとんど削ぎ落とされています。
全てを未精白の食生活にすることは難しいですが、できるだけ天然の糖類天然塩、
玄米、全粒粉のパンやパスタを使うことをおすすめします。
食べにくければ白米に玄米を混ぜたり、5分付き米にしたり、個人的に、
全粒粉パスタはあまり好きじゃないので、最近は、普通のと半分混ぜたり、5分付きにしたりします。
甘いものが食べたいときは、未精白の糖類使用のオーガニックのもの(甘さも控えめ)や、
自分で糖分を調整したお菓子を作ったり、フルーツ、ドライフルーツを食べるようにしています。
たまには、ジャンクなほどこってりのチョコケーキとかも食べちゃいますが。

できる限り、「自然のままの姿を食べる」「生命をまるごといただく」ということが、
自然からの整ったエネルギーをまるごと体内に取り入れられて、一番元気になれる方法だと思います。
化学処理で精白され、栄養を取られてしまった真っ白の食品や、
化学調味料、加工食品ばかり食べていると、食べ物本来の味に鈍感になり、
自分の体の本来の力や、不調にも気づきにくくなってしまうような気がします。
まるごと、全体を食べるということは、そのものすべてに愛を持って接するということ。
自然体の赤ちゃんが育っていく過程で、持って生まれた個性も才能も
無理矢理に摘み取ってしまったら、残った人格だけでは、
社会や人に接するバランスは取れなくなってしまうと思います。
私も普段の生活で、精白食品を控えるようになってから、
以前よりイライラしにくく、穏やかに、優しく、健康になりました。

そして、農薬や化学肥料を使わないきれいな土で育った自然のものをまるごと食べるということ、
お肉を感謝して無駄なくありがたくいただくことは、
私たちが今向き合っていかなければならない、エコロジー問題にも繋がっています。


久しぶりに長ーくなってしまいましたが、続きは別ブログ"Les devoirs"で。

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