2011/06/06

おじいちゃん ありがとう


おじいちゃんが新しい世界に旅立ちました。
家族と並んで送り出すことはできなかったけど、
前より、うんと、近くにいる。
肉体だけがすべてじゃないと思った。すぐ隣にいる。

父が送ってくれた写真を見て、
初めて泣けた。
綺麗だった。
真っ白な、天使みたい。
よかったね...と、こぼれた。
おじいちゃん、おつかれさま。おめでとう!
思ったより、不思議と悲しくない。
だってこれは、おじいちゃんの物語。
おじいちゃんは役目をしっかり終わらせた。
今、胸いっぱいに愛で溢れそうな気持ち、ずっと大切にしていく。

もの静かで、不器用で、気難しかった祖父。
おととし、自転車に乗って、数十年ぶりに祖父と二人で祖母のお墓参りに行った。
お墓の前で、二人でしゃがみこんで、
私が小さかった頃の話を、つい最近のことのように語ってくれた。
あんなに嬉しそうな祖父の表情も、数十年ぶりに見て、心に残った。
今頃は、おばあちゃんと久々の再会をして、やっぱり照れくさいのかな。

京都へ行ったお土産のお守りを渡した時の「ありがとう」。
聞いたとき、なぜだか涙が出そうになった。
二人だけの小さな思い出。
思い出して、その時のページを何度も何度もめくってみた。

「俺が死んでも帰ってくるなよ」といつか言ってた。
それをねじ曲げて、娘を連れて帰ろうとしたけど、
結局、おじいちゃんは望まなかったみたい。
ここにいても、おじいちゃんの一番近くにいるからね。

娘が生まれて家族が増えて、
また一人家族が減っていく。
それでも、おじいちゃんのかけらはしっかり受け継がれてく。
いつかのプラタナスを思い出した。

おじいちゃん、ありがとう。いってらっしゃい。

生まれたばかりの私を抱く祖父の写真。
ちょうど今の娘と同じくらい。

2 件のコメント:

  1. yuiさんの全ての言葉に、目頭と鼻が熱くなりました。とても温かいおじいちゃんで、yuiさんのことを大切に思っていたことが、生まれたばかりのyuiさんをだっこする写真で伝わってきます。これからもずっと、おじいちゃんはyuiさんとご家族のことを見守っていますね。

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  2. photoquiritさん
    ありがとうございます。
    おじいちゃん、本当に無口で、いつも何を考えてるか分からなかったけど、
    この写真見て確実に愛を感じました。
    もちろんいなくなって寂しいけど、悲しくはないです。
    以前は一日のうちで思い出すこともなかったくらいのに、
    今は毎日近くにいるようなかんじがします。

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